5種類の動詞によってどの文型か容易にわかる
英文法は複雑だと考える人は多いでしょう。
しかしポイントさえ押さえてしまえばあとはパズルを解くようなものです。
まずはその基礎である基本文型を学びましょう。
ある英文には1つのセンテンスの中に 20 の単語があるとします。
これだけ見ると、どこから訳してよいのかわからなくなるはずです。
しかし、修飾語という枝をすべて取り去ると、 S、V、O、Cという幹だけが残ります。
それさえわかればどの基本文型なのかがわかります。
英語の基本文型とは、
①S+V
②S+V+C
③S+V+O
④S+V+O+O
⑤S+V+O+C
です。
まずは、これらを見分けられるようになりましょう。
この見分け方のポイントになるのが、Vである「動詞」です。
動詞には 「自動詞」と 「他動詞」があります。
「自動詞」とは主語だけで終わる動作のこと。
たとえば「来る(come)」や「笑う(laugh)」などです。
これに対し「他動詞」とは、主語の側からみて何か別のモノに動作が加わる動詞のこと です。
たとえば「食べる(eat)」や「殴る(strike)」で、これらは「何を」という動作 が及ぶもの、
つまり目的語(eat an apple, strike a ballとアンダーラインの単語)を 必要とします。
ということは、 「自動詞」は S十V、 「他動詞」はS+Vに+O ということになります。
つまり、「自動詞」とはS+Vであり、 「他動詞」とはS+V+Oの文型なのです。
しかし中には「sing(歌う)」などのように
「I sing. (私は歌う)」
「I sing Karaoke.(私はカラオケを歌う)」
と自動詞にも他動詞にもなる単語があることを注意してください。
ここに説明したS十VとS+Vに+Oは、
使用頻度の非常に高い文型なので、比較的簡単に見分けられると思います。
問題なのは使用頻度の低い、
②S+V+Cと
④S+V+O+Oと
⑤S+V+O+Cの見分け方です。
まずS+V+O+Oの見分け方ですが、
S+V+O+Oで使われる動詞は「授与動詞」といわれるものです。
これは「~に」という間接目的語と「~を」という直接目的語を必要とします。
ですが、2つの目的語を必要とする授与動詞はあまり数が多くないので、 丸覚えしてしまっても構いません。
むしろ覚えてしまった方がよいと思います。
この「~に」「~を」と言う意味を持つ授与動詞の本質的な意味は、
「主語がある目的語を移動させる」、
そしてこの移動されるものが「直接目的語」で S+V+O1 + O2 の、 O2 にあたります。
そして「どこどこに」の「に」の位置にくるものが 「間接目的語」の O1 なのです。
例えば I send him a book. で
send が V、him が O1、
a book が O2 なのです。
このあとに 24 種類の授与動詞の例をリストアップされていますが、
はじめの方に出ている例の動詞は、O2 が移動されるもの、
O1 が移動される場所、 ということがはっきりとわかる例です。
あとにある動詞ほど、このことがわかりにくい意味の動詞ですが、
やはり良く考えてみると O1 、 O2 の意味が、その動詞に含まれていることが おわかりでしょう。
このことが授与動詞には大事なことなのです。
後に②S+V+Cと⑤S+V+O+Cの文型ですが、
ここで日本人にはいまいちわかりにくいのが、Cである補語です。
この補語の存在も、やはりポイントである「動詞」に理由があります。
動詞には「自動詞」と「他動詞」があることはお話ししましたが、
それ以外にも「完全」と「不完全」があります。
「完全」とは、その動詞だけで意味がわかるものであり、
①S+Vや③S+V+Oの動詞は 「完全自動詞」「完全他動詞」になります。
これに対して、それだけでは意味がわからない動詞を
「不完全自動詞」「不完全他動詞」といいます。
この「不完全」の代表が「be 動詞」です。
isやare, amはこれだけでは意味がわかりません。
そこで動詞の意味がわかるためには「補語」が必要になります。
つまり、「不完全」だから「補語」で補うのです。
It is a dog. の文章が S+V+C の例で、
is が不完全自動詞なので、 a dog を補語として補っているのです。
この、「不完全」な動詞が使われているため「補語」が必要とされる文型が、
① S+V+Cと⑤S+V+O+Cになります。
では②と⑤の違いはというと、 ②は「不完全自動詞」、⑤は「不完全他動詞」ということです。
もう一つ「不完全自動詞」と「不完全他動詞」を見極める上で難しい問題があるのです。
その一つには「補語」には 「名詞」が使われる場合と 「形容詞」が使われる場合があること。
二つ目の難しい問題は、「形容詞」が使われる場合に、 それが果たして S+V+C または S+V+O+C の C なのか、
それとも 5 文型の要素である C ではなく、単に動詞を修飾する副詞であるのかが わかりにくいことがあるのです。
まず「不完全自動詞」の例です: She is happy. で happyが形容詞補語です。
名詞補語の例は She is a teacher. です。
次は「不完全他動詞」の例です。
He made her happy. で、her が O、happy が形容詞補語です。
He made me a teacher. は S+V+O+C で、
me が O、teacher は補語(C)ですが名詞補語の例です。
次に S+V+Cの文章と S+V+副詞 の区別がつき難い例を示しましょう。
・He looks well. は S+V+C で、
well は副詞ではなく、 形容詞の well(goodとおなじような形容詞)の例です。)
・He sings well. は S+V+副詞 の例で、この wellは「上手に」と言う意味の副詞なのです。
この「上手に、well」と言う単語が文章になくても、文章は成り立ちます。
そして well は動詞 (sing)を付加的に修飾しているに過ぎません。
ただし、前の分の He looks well. は wellと言う形容詞補語が無かったら、
この英文は何を言っているのか、全く完成しないのです。
同じような S+V+C と S+V+副詞 の文例の比較を 3 つしてみましょう:
S+V+C:
He remained poor. 彼はずっと貧乏だった。
S+V+副詞:
He remained here. 彼はここにとどまった。
S+V+O+C:
I found the book easy. その本はやさしかった。
S+V+O+副詞:
I found the book easily. その本はすぐ見つかった。
S+V+C:
He left the door open. 戸をあけはなしにしておいた。
S+V+副詞:
He left home early. 家を早くでかけた。
これらの例文からわかるように、 形容詞補語にしろ、名詞補語にしろ、補語が無ければ全く文章の意味をなしませんが、
S+V+副詞 の場合は S+V+副詞の文例では副詞が無くても、意味は通じます。
副詞をつけた方が、もう少し細かい意味がわかる、ということなのです。
今まで 5 文型の見分け方について説明してきました。
上記の S+V+C/S+V+副詞の例文を見ているとお分かりになったとおもいます。
英語文章に使われている英単語の品詞がわからないと 5 文型も、それの修飾語も理解 できないのです。
それぞれの単語の品詞を理解するのは、ある意味で非常に難しいのです。
それは次のような事情にあるからです。
●同一単語が 2 つ、3 つ、4 つと異なった品詞として 文章中に使われている場合がある。
● 英単語と日本単語の品詞の判断法が違う。
英単語と日本単語を比較するに、同じ意味であれば、
英単語でも日本単語でも同じ品詞です。
例えば物の名前は「名詞」であり、
その名詞を修飾する単語は「形容詞」であるわけです。
ところが、英単語と日本単語で違うのは次のような点です。
英単語は fast は fast train として使われると、 これは「速い列車」の意味で形容詞です。
一方、He runs fast. として使われると、
これは「彼は速く走ります」の意味で、fast は副詞です。
このように英語では fast は形容詞でもあり、副詞でもあるのですが、
日本語では形容詞の場合は「速い」と「い」の語尾がつく単語となり、
「速く」と副詞で使う場合は「く」の語尾がつく単語となり、
「速い」と「速く」とでは語尾の違う別々の単語となっているのです。
特に日本人は英文法とは全くことなった考え方の日本語文法に慣れています。
英語のように 5 文型の相違で意味が判る方式でなく、
助詞(て、に、を、は)で意味を理解する方式をとっています。
ともすれば(て、に、を、は)に拘泥して品詞を考える傾向にあるので、
英単語の品詞を判断するのが非常に難しくなるのです。
しかし品詞の判断が的確にできなければ 英文法の 5 文型及び修飾語が理解出来なくなるのです。
では、この英単語の品詞を正しく理解するには、どうすれば良いのでしょうか?
それは、 英和辞書を引いて、品詞を知りたい単語を見つけたら、
その単語に関する品詞が幾つかあるのを克明に見て行って なぜ、
そのように違った品詞で使われているのかを理解することです。
その場合、各品詞の場合の日本語訳とともに、英文例が出ているので、
どのような文例で使われている場合には、どの品詞になるのかということを理解するのです。
英文法理解には、このように英単語の品詞の区別が出来なければなりません。
どの国の言語でも単語から出来上がっており、 各単語には品詞があり、
品詞の見分け方は難しい場合もあるのですが、 あくまで品詞は、その単語の意味から判断することなのです。
この原則をわきまえていると、品詞が判るのです。
このようにV(動詞)に注目すれば、5文型を見分けることができるのです。


